【シロクマの嫁】 ASMR☆めいどinあやか

◆ASMR☆めいどinあやか

『ASMR』とは『Autonomous Sensory Meridian Response』の略語で、『脳が蕩けるように気持ち良くなる現象』のことなのだとか。

それでどういう経緯を経た結果なのか、今は『音フェチ』という言葉に置き換わって使われているとかなんとか。

この辺は門外漢なので詳しくないんだけど、とりあえず今作は伊ヶ崎綾香さんナレーションの元、様々な音フェチの世界を覗かせて頂ける一作品。

同内容は動画としてアップロードされていたり、通常音質版であれば無料で視聴できたりする上、販売価格108円と激安なので、ほぼほぼ興味ゴコロで『ASMR』こと『音フェチ』の世界を垣間見れる。

収録ファイルごとに単体で視聴可能で、それぞれ約10分から約25分。

合計で約2時間の超ボリュームだけど、安い。

◆あぁ……ちょっと……わかる！

ラジオトークみたいな感じで伊ヶ崎綾香さんがしみじみ楽しそうに（←ここ重要）音フェチ三昧しているのが素敵な今作。

ファイル名だけ眺めてみると『セロハンテープ＆ティッシュ』『スナック菓子＆氷』『ソーダ＆タピオカ』『パッションフルーツ』『爪きり＆爪やすり』『細麺ver』『海泥まっさーじ』と、音フェチな人達以外には意味不明な壮観さ。

ぶっちゃけタイトルジャケットの可愛さとサークル名、それと値段で、あんまり内容を吟味することなくカートに入れてまとめ買いした作品の一つで、『ASMR』についても知らずに聴き始めたくらいなのだから、『セロハンテープ＆ティッシュ』で一体何が始まるのかとメダパニ状態だったところ、巻束になってるセロハンテープが引っ張られてテンション掛かりながら伸びていくあの独特な音を聴かされてだな……

「あぁ……よくわかんないけど、なるほどー……！」と手を叩いた次第。

わかる、あのテープがテンション掛かった状態で伸びていく音（それに感触も好き）、確かに心地良いもん！

さらにテープをぺたぺた貼ってみたり、ペリペリ剥がしてみたり、そんな日常の些細な快音集なのだとわかると、そんな箇所にフェチズムを見出して語らい集まっているマニアの宴・秘密サークルにこっそり侵入したみたいな気分になって、とても楽しい気分になった(ё_ё)

はい、続いて『スナック菓子＆氷』。

某ラーメンスナックと伏せ語にしたのにベビースターラーメンと言ってしまってるお茶目さんっぷりがいくつか散見されて、それはそれで楽しいパート。

袋から開封する時の音や、ザックザクとゆっくり咀嚼する音が収録されているんだけど、僕としては「……おお！」と感じたのはベビースターラーメンを皿に移した時のカラカラ・パラパラした音かな。

袋から応募マークを切り取るところとかも収録されていて、この辺は本当、世界の広さを感じます。

◆あぁ……この音、なにかに似てる……！

『ソーダ＆タピオカ』は粉末ジュースの元をサラサラ～と注ぎ入れる音に鳥肌が立ったりしたり、タピオカが美味しそうだったりで何よりなパートで、誰でも楽しめるんじゃないかな。

次の『パッションフルーツ』は、「……パッションフルーツ？」な人こそ聴いて欲しいかも。

パッションフルーツの咀嚼音を「超いい音！」と伊ヶ崎彩香さんが絶賛するほどで、確かに超いい音！

なんだろう、バリッバリっ？　ボリッボリッ？　擬音語にするのが難しいし、それでは伝えきれない快音！

「この音、この音、超いいわ！　あぁ、なんだろう……なんの音に似てるんだろう～なんかの音に似てるんだけどな～」と、もどかしい反面で連想イメージを膨らませる脳が気持ち良くなっちゃってるのをマジマジと感じた部分。

『ASMR』、恐るべしだった。

次の『爪きり、爪やすり』は僕としてはコメントが出てこないパートだったかな、ごめんなさい。

『細麺ver』というのは某ラーメンスナックの細麺タイプということで某ヌードルに変更してのパート。

こちらは重複ネタと承知しているためか、雑談多めなのでそちらをメインに楽しむと良いかも。

◆まとめ

最後に『海泥まっさーじ』。

濡れタオルを作ってくれて、それで背中を拭いてくれた後に効能たっぷりの海泥を塗ってマッサージをしてくれるという、これまでとは毛食の違うパート……のように思えるんだけど、『パッションフルーツ』で感じた快感を癒やし方向に全振りした感触。

『海泥』ってどんなの？　ってことで再び脳が連想遊びを始めちゃう。

防音室の静謐の中、海泥のピチャピチャした音は、まるで鍾乳洞の奥で水がポタポタ滴ったりしているかのような感じで、伊ヶ崎綾香さんの囁き声も伴って、安らぎ効果が半端ない。

しばらく海泥まっさーじを味わわせてもらった後にシャワーで流して貰えるんだけど、正直言えばシャワーの部分はいらないから、ずっと海泥のピチャピチャ、ペチャペチャした音を聴いていたいと思ったくらい。

はい、そういうことで『ASMR』こと『音フェチ』な世界を潜入調査させてもらった気分なんだけど、とっても楽しかった。

『音フェチ』な世界は、たぶん音楽を聴くことが好きだったり、特にオーディオ機器に一家言がある人なんかは、すでに足を一歩踏み入れている世界じゃないかなと。

超高音質なハイレゾも良いけれど、仄かに照る真空管の音も好きなんだよって人は、きっと。

ASMR☆めいどinあやか